芸術と流行の街 台中で優雅なひとときを

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観光局が4月15日に「台湾ロハスの旅~アジアのハートを探せ~」を行なった台中は、台湾中部に位置する台湾第三の都市。台湾高速鉄道(高鉄)で台北から約50分の距離にあり、日月潭や鹿港、合歓山など中部主要観光地への玄関口ともなっている。台中市内にはお洒落なエリアが数多く存在し、ゆっくりと散策するだけでも楽しい。また、タピオカミルクティーや太陽餅など、台中を発祥地とするグルメも多く、台北観光を一通り終えた台湾中級者の方にお勧めのスポットだ。

 

台鉄台中駅
台鉄台中駅
タピオカミルクティー(左)とウーロンミルクティー
タピオカミルクティー(左)とウーロンミルクティー

 

なかでも、イベント会場となった「草悟道」は「中部国際シンボルスポット」のメインスポットにもなっている観光拠点。国立台湾美術館や国立自然科学博物館周辺を貫く並木通りは、台湾中部の魅力が最も溢れる場所。周辺には異国情緒漂うカフェやレストラン、ギャラリー、雑貨店などが立ち並ぶほか、週末には広場でイベントも行なわれ、お洒落な台中の若者が集まる最新エリアとなっている。木漏れ日の下でのんびりとした雰囲気を味わってみてはいかがだろうか。

 

中央に伸びる緑地帯が草悟道
中央に伸びる緑地帯が草悟道
草悟道周辺の飲食店名が書かれた道標。
草悟道周辺の飲食店名が書かれた道標。

 

また、高速バスのターミナルにも程近い朝馬にある「秋紅谷公園」も、都会のオアシスとして注目を集めている。昨年秋にオープンしたばかりのこの公園は、元々は調整池として整備された場所であるが、普段は生態保護区として活用され、自然と触れ合うことができる。歩道には木屑や玉砂利が敷き詰められ、歩いた時の感触が楽しい。中央の池にはコイやカメが泳いでいる姿を見ることができ、思わずここが都会の真ん中であることを忘れてしまいそうになる。台中市の新たな癒しの空間を体験してほしい。

 

秋紅谷公園
秋紅谷公園

 

高鉄台中駅近くの「彩虹眷村」も、近年人気急上昇のスポット。戦後中国大陸から移り住んだ一人の老人が、「眷村」と呼ばれる古い長屋の外壁いっぱいに色鮮やかなイラストを描き込んだ地区として知られている。元F4のヴィック・チョウが主演した映画「一万年愛してる」の舞台ともなったこの場所は、一時は再開発計画により取り壊される恐れがあったが、熱心な市民による保存運動の結果保存が決定し、現在では週末を中心に多くの観光客で賑わう。90歳を超える老人が描き出す大胆で独特なアートが鑑賞可能だ。

 

彩虹眷村
彩虹眷村
週末には観光客で賑わう
週末には観光客で賑わう

 

そして、台湾鉄道台中駅近くの「宮原眼科」も訪れたい場所。1927年に日本人医師の宮原武雄氏が開業した眼科の建物を修復、利用した菓子店。赤レンガ造りの建物は趣きがあり、内装もモダンにまとめられている。北側で販売されているアイスクリームも人気で、午後には長蛇の列ができるほど。台湾のフルーツや、お茶などのアイスクリームはとても優しく、滑らかな味わいが楽しめる。

 

宮原眼科
宮原眼科
開放的でモダンな店内
開放的でモダンな店内

 

台中市内では現在、MRTとバストランジットシステム(BRT)と呼ばれるバス高速輸送システムの整備が進められている。このほか水湳地区では2017年の完成を目指した台湾タワーの建設も計画されている。未来に向けて進化し続ける台中は、訪れる人を魅了すること間違いなし。是非訪れてもらいたい。